この記事でわかること
- ・コンタクトレンズ購入に処方箋が必要な理由
- ・コンタクトレンズの処方箋をもらう手順
- ・コンタクトレンズの処方箋の費用
コンタクトレンズの処方箋とは
コンタクトレンズの処方箋とは、別名「コンタクトレンズの装用指示書」。処方箋には、ベースカーブや度数といったデータが記されています。つまり、一般的な処方箋とは違い、あくまで「あなたのデータに合ったこちらの商品を購入してください」という指示書でしかありません。普通の処方箋とは違う理由は、コンタクトレンズは「医薬品」ではなく、「高度管理医療機器」という分類だからです。
コンタクトレンズが医薬品ではないなら、処方箋は不要なはずですよね。では、なぜ処方箋が求められることが多いのでしょうか?
REASON
コンタクトレンズに
処方箋が必要な理由
コンタクトレンズに処方箋が必要な理由は、「目の健康のために重要だから」です。コンタクトレンズは目に入れるものなので、自分に合った商品を選ぶ必要があります。例として、ベースカーブが合わない場合にどんなリスクがあるのか、実際に確認してみましょう。
ベースカーブがゆるい場合
ベースカーブの角度が目の表面よりもゆるいと、目の中で大きく動きやすく、コンタクトレンズが外れてしまうことがあります。外れるたびに新品と取り換えたり、洗浄をしたりしなければいけません。また、外れるまではいかなくとも、瞬きのたびにレンズがずれてしまいます。ずれると目のかゆみを感じるので、何度もこすり、目に負担をかけてしまいます。結果、目が腫れてしまったり、結膜炎になってしまったりする可能性があるため注意が必要です。
ベースカーブがきつい場合
ベースカーブの角度が目の表面よりもきついと、角膜を締め付けてしまいます。角膜に圧がかかるので、目の痛みや充血などの症状が出ます。また、レンズが食い込むように角膜に蓋をしてしまうことで、涙が通らずドライアイになったり、乾燥してゴロゴロ感を覚えたりしてしまうことがあります。それでも装用を続けると、視力低下や病気といった重大なトラブルにあってしまう場合も。
例として、合わないベースカーブの商品を装用するリスクをお伝えしましたが、もちろん度数や直径なども重要。適切な数値のコンタクトレンズを装用しないと、目に負担がかかるため、さまざまなリスクが考えられます。
FLOW
コンタクトレンズの
処方箋をもらう手順
眼科の予約
まずは、受診のために眼科の予約をしましょう。ただし、病院によってはコンタクトレンズの処方を行っていない場合があります。念のため、予約の前にホームページや電話で確認をしてください。
目の検査
眼科に行ったら、処方箋を出すために必要な検査をします。それぞれの検査内容を確認してみましょう。
他覚的屈折検査
しっかりと鏡で確認をしても見つからない場合は、まぶたの間にずれ込んでしまっている可能性があります。十分に手を洗ってからまぶたの裏を確認してみてください。
自覚的屈折検査
視力検査表を使って、近視・遠視・乱視の度数を計測します。「ランドルト環」と呼ばれるマークの切れ目を答える方法が一般的です。学校や職場の健康診断で行う、通常の視力検査のことですね。
医師による目の検査
光を当てたり、動きを確認したりして、眼科医が目の状態を検査します。異常がないかを確認したうえで、コンタクトレンズを装用できるかどうかの判断をしてもらいましょう。
コンタクトレンズのテスト装用
検査のデータや目の状態をもとに、医師が選んだコンタクトレンズをテストします。目に違和感がないか、しっかりフィットしているかを確認し、適切な商品を探します。また、コンタクトレンズが初めての場合、着脱の指導と練習もあるので、きちんと使い方をマスターしましょう。
会計&処方箋の受け取り
目の検査やコンタクトレンズのテストが終わったら、お会計をします。その際、処方箋を受け取ることができます。病院によっては、そのままコンタクトレンズを購入することも可能です。
処方箋をもらうためには、眼科の検査を受ける必要があります。検査はどれも簡単なものばかりなので、安心してください。では、処方箋を受け取るためにどれくらいの費用がかかるのでしょうか?
COST
コンタクトレンズの処方箋の費用
コンタクトレンズの処方箋ですが、発行する際に特別な費用がかかるわけではありません。そのため、かかる費用は眼科の受診料のみです。眼科の受診料は病院によって変わるので、あくまでも目安としてお考えください。
初診の場合
1000円~2000円程度(保険適用で3割負担の場合)
再診の場合
300円~1000円程度(保険適用で3割負担の場合)
コンタクトレンズを購入するためには、商品の購入費用だけではなく、眼科の受診費用も必要であることがわかりました。しかし、時間や費用の節約のために、処方箋なしで購入できる商品をお探しの方も多いと思います。コンタクトレンズは処方箋なしでも買えるのかどうか、確認していきましょう。
コンタクトは
処方箋なしでも買える?
結論、処方箋なしでもコンタクトレンズを購入できます。「コンタクトレンズの処方箋とは」でもお伝えしたように、コンタクトレンズは医薬品ではありません。あくまで「高度管理医療機器」という分類なので、処方箋なしに購入しても良いのです。「処方箋不要は違法だ」いうイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、法律上でも全く問題はないのでご安心ください。
ただし、目の健康を維持するために、定期的に眼科を受診するようにしましょう。たしかに、処方箋なしで購入を続けることができるなら、「眼科に行く必要はないのでは?」と考えてしまいます。しかし、自覚症状がなくても、視力が低下しているおそれがあります。また、感染症などの病気を早期発見できるという利点もあるので、忘れずに定期検査を受けてください。
処方箋なしでも買える理由や、メリット・デメリットについては、「コンタクトレンズを処方箋なしで買えるのはなぜ?」のコラムで詳しくお伝えしています。合わせてご覧ください。
FAQ
よくある質問
コンタクトの処方箋の期限は?
処方箋の期限は、眼科によって異なります。
14日の場合や3カ月の場合などバラつきがあるので、処方箋を受け取る際に確認しましょう。
処方箋のみもらうことは可能か?
眼科によっては、コンタクトレンズを購入せずに処方箋のみを受け取ることができます。受診の前に、一度お問い合わせください。
処方箋をなくしたら再発行はしてもらえるの?
基本的にできません。なくさないように気をつけましょう。
処方箋には何が書いてある?
主に、ベースカーブ・度数・直径・装用方法が記載されています。乱視用の場合は乱視度数・乱視軸、遠近両用の場合は加入度数が、追加で記載されています。