【早見表で確認!】
「コンタクトの度数」を
「視力」から知る方法を詳しく解説!

コンタクトレンズを購入するときは、自分の目に合う「度数」を選ぶ必要があります。では、視力検査で測定できる「視力」のデータから、正しい度数を知る方法はあるのでしょうか?
この記事では、コンタクトレンズの度数の目安を視力から求める方法や、正確な度数を知る方法についてお伝えします。ぜひ参考にしてください。
コンタクトレンズを購入するときは、自分の目に合う「度数」を選ぶ必要があります。では、視力検査で測定できる「視力」のデータから、正しい度数を知る方法はあるのでしょうか?
この記事では、コンタクトレンズの度数の目安を視力から求める方法や、正確な度数を知る方法についてお伝えします。ぜひ参考にしてください。
初めに、「コンタクトレンズの度数」と「視力」の違いについて解説します。簡単にお伝えすると、それぞれ「レンズが矯正する力」と「目の見える力」を表しているという違いがあります。
コンタクトレンズの度数とは、レンズがどれくらい光を曲げることで見え方を矯正する力を持つか数値化したものであるのに対し、視力は物体を見たときに目がどれくらい識別できるかという能力を数値化したものです。
視力を矯正して見え方を改善するためには、自分の目に合った最適な度数を選ぶことが重要です。
視力とは、物体を目で見たときにどれくらい識別できるかを数値化したものです。日本では「0.6」や「0.8」といった数値で表すのが基本で、問題なく見えると判断される基準値は「1.0」だとされています。
視力矯正用のメガネやコンタクトレンズをつけて測った場合は「矯正視力」、使わずに測った場合は「裸眼視力」と呼びます。
視力を調べるための視力検査では、「C」のような形状をした「ランドルト環」と呼ばれるマークを用いるのが一般的です。
環の切れ目がどこにあるのか答えていくことで、視力をチェックできます。
「コンタクトレンズの度数」は、コンタクトレンズが視力を矯正する力を表した数値です。 近視用はマイナス、遠視用はプラスで表します。どちらの場合も数字が大きくなるほど、度数が強くなります。
また、度数には種類があります。詳しくは後述しますが、乱視用レンズの場合は「乱視度数(CYL)」、遠近両用レンズは「加入度数(ADD)」があります。一方、カラコンには特別な度数がないため、クリアレンズと同じ度数のものを選べば問題ありません。
メガネにも度数がありますが、コンタクトレンズの度数とは異なるのでご注意ください。メガネとコンタクトレンズでは目との間の距離が違うため、最適な度数も異なります。
以下の記事では、コンタクトレンズの仕組みや魅力について解説しています。併せてお読みください。
結論からお伝えすると、残念ながら「視力」から正確な「コンタクトレンズの度数」を求めることはできません。コンタクトレンズを購入する際には度数のデータが正確でなければいけませんし、BC(ベースカーブ)やレンズ直径(DIA)といった度数以外のデータも必要となります。
ただ、以下の方法で度数の目安を調べることは可能なので、参考にしてみてください。
コンタクトレンズの度数の目安は、以下の計算式で算出できると言われています。
0.4÷視力=コンタクトレンズの度数の目安
つまり、近視の方で裸眼視力が「0.8」の場合は「0.4÷0.8=0.5」となるため、おおよその度数は「-0.50」です。
同じ式から、コンタクトレンズの度数から視力の目安を計算することも可能です。「0.4」を度数の数値で割ることで、おおよその視力がわかります。
0.4÷コンタクトレンズの度数=視力の目安
例えば度数が「-1.50」の場合、「0.4÷1.5=0.266...」となります。
先ほどご紹介した計算式から、以下のような対応表を作成しました。
次に、「視力」と「コンタクトレンズの度数」がどのように対応しているのかを、学校の健康診断で使用されるA・B・C・Dの判定に添ってご紹介していきます。
ただし、社会人のABCD判定の基準は人によって異なりますのでご注意ください。
学校のABCDは、「370方式」を採用しています。一方、社会人の社会人の健康診断や人間ドックのABCD判定は370方式と異なります。 企業や医療機関で、対象となる人の業種や職種に合わせてABCD判定をしているからです。
このように、社会人のABCDの基準は個人差があるため、ここでは学校の健康診断で使用されるABCD判定に合わせてお伝えします。
A判定とは、視力が1.0以上の状態を指します。視力は正常で問題なく見えると判断されるため、矯正する必要はありません。
ただし、視力検査上では問題がなくとも見えにくい距離があったり、長時間見ると目が疲れたりする場合は、眼科の受診をすすめられるケースもあります。
視力が0.9~0.7の場合、B判定になります。学校生活においてはほとんど影響がない見え方だとされていますが、条件によっては影響があります。
生活するうえで不便がある場合や、視力が急激に低下している場合は放置せず、眼科を受診しましょう。
視力が0.6~0.3の場合、C判定になります。学校で使用する席が後ろの方だと黒板の字が見えにくい状態で、眼科の受診がすすめられます。
視力とコンタクトレンズの度数の一覧は、以下の通りです。
視力 | コンタクトレンズの度数 |
---|---|
0.6 | -0.50 |
0.5 | -0.75 |
0.4 | -1.00 |
0.3 | -1.25 |
視力が0.3未満の場合、D判定です。学校で使用する席が前の方でも黒板の字が見えにくい状態なので、早めの対策が必要です。C判定と同様に、眼科の受診がすすめられます。
視力とコンタクトレンズの度数の一覧は、以下の通りです。
視力 | コンタクトレンズの度数 |
---|---|
0.27 | -1.50 |
0.23 | -1.75 |
0.2 | -2.00 |
0.18 | -2.25 |
0.16 | -2.50 |
0.15 | -2.75 |
0.13 | -3.00 |
0.12 | -3.25 |
0.11 | -3.50 |
0.11 | -3.75 |
0.1 | -4.00 |
0.09 | -4.25 |
0.09 | -4.50 |
0.08 | -4.75 |
0.08 | -5.00 |
正確な「コンタクトレンズの度数」について知る方法は、以下の3点です。
眼科を受診して、眼科医や視力矯正専門家による測定を受けることでコンタクトレンズの正確な度数がわかります。
視力を測る場合は、あくまで目の見え方について調べます。視力が同じ「0.5」でも、近視の人もいれば乱視の人もいるため、どのようなコンタクトレンズを装用すれば良いかまではわかりません。
一方、コンタクトレンズの度数を調べる場合はどのような屈折異常があるのか把握できます。以下のような専用の機械を使うため、近視・遠視の程度や目の形を詳細に調べることができるのです。
「オートレフラクトメーター/オートレフケラトメーター」とは、眼の屈折力を測定できる機器です。
専用の機械の中に写る気球や一本道の画像を見ている間に、近視や遠視、乱視などの程度がわかります。また、目の表面の形状も測定できるため、最適なベースカーブも調べられます。
「フォロプター(レフラクター)」とは、目の屈折異常を測定するための機器です。
度数が異なる複数のレンズで構成されていて、患者がフォロプターを覗き込んだ状態で視力表をチェックしてもらい測定します。
すでに眼科での検査を受けていて自分に合ったコンタクトレンズを購入している場合は、パッケージをご確認ください。度数は、「POWER」・「PWR」・「P」・「D」・「SPH」のいずれかで表記されています。(記号が省略されている場合もあります。)
ただ、眼科での検査を受けてから期間が空いているなら、目の状態が変わっているかもしれません。3か月以上受診していないという方は、まず定期検査を受けることをおすすめします。
度数などのレンズデータは、レンズが一枚ずつ入っているパッケージ(ブリスターケース)に記載されています。
外箱にも載っているので、ご自身の所有している商品を確認してみてください。
眼科でコンタクトレンズ用の検査を受けると、処方箋(装用指示書)を受け取れます。処方箋にはレンズデータが詳しく記載されているので、度数の欄をチェックしてみてください。
コンタクトレンズの処方箋については、以下の記事で詳しくお伝えしています。ぜひ参考にしてください。
コンタクトレンズのパッケージや処方箋には、さまざまなレンズデータが記載されています。Lは左目用・Rは右目用を表していたり、レンズの使用期限が載っていたりなど、重要な情報がわかります。
度数に関するレンズデータはいくつか種類があるので、それぞれの見方と意味を把握しておきましょう。
一般的にコンタクトレンズの度数と言えば、「近視度数」・「遠視度数」を表します。
近視用の場合は「-1.00」のようにマイナス、遠視用の場合は「+1.00」のようにプラスで表記します。数字が大きいほど、つまり0から離れるほどに矯正力は高くなります。
商品のパッケージや処方箋では、「POWER」・「PWR」・「P」・「D」・「SPH」のいずれかで記載されています。
乱視用コンタクトレンズには、「乱視度数(円柱度数)」・「乱視軸(円柱軸)」という特有のレンズデータがあります。
乱視度数は乱視の強さを表していて、「CYL」と表記します。「-0.75」や「-1.00」のようにマイナスで記載し、数値が大きいほど矯正力も高まります。
一方、乱視軸は乱視を矯正する角度を表す数値です。「AX」もしくは「AXIS」と表記し、0~180°の角度で記載されます。
乱視は角膜や水晶体がゆがんでいる状態ですが、ゆがむ方向は人によって異なるため、乱視軸のレンズデータが必要となります。
遠近両用コンタクトレンズは「加入度数」というレンズデータがあり、「ADD」で表記されます。遠近両用の場合、遠くを見る用の度数と近くを見る用の度数がどちらもあり、この差を加入度数と言います。
「+1.00」や「+2.00」のように数値で表記するメーカーもあれば、「Low」・「Med」・「High」と強さの段階で表すメーカーもあります。
各レンズデータの意味については以下の記事でもお伝えしているので、併せてお読みください。
自分に合ったコンタクトレンズを装用するためにも、「度数以外」のレンズデータについて把握しておきましょう。
「ベースカーブ(BC)」と「レンズ直径(DIA)」、「着色直径」の見方・意味について解説していきます。
ベースカーブ(BC)とは、レンズがどれくらい曲がっているかを表したものです。「8.5mm」や「8.7mm」のようにミリメートルで表記し、値が大きいほどカーブは緩やかになります。
目の表面の曲がり具合は人によって異なるため、自分に合ったベースカーブを選ぶことが大切です。
以下の記事では、BCが合わないときの症状やBC別のおすすめ商品をご紹介しているので、併せてお読みください。
レンズ直径(DIA)とは名前の通りコンタクトレンズの直径を表す数値で、「14.0mm」や「14.2mm」といったように表記します。
目の大きさや状態は個人差があるため、ベースカーブと同様にレンズ直径も自分に合った商品を選ぶことが重要だと言われています。
着色直径はカラコン特有のレンズデータで、レンズの着色部分の直径を表します。「13.5mm」や「14.0mm」のように、ミリメートルで表記します。
着色直径が大きいほど瞳の存在感がアップし、小さいほどナチュラルなイメージになる傾向にあります。
次に、コンタクトレンズの度数についての注意点をお伝えします。
コンタクトレンズは、度数が合っている商品を使うことが大切です。度数の合わないレンズを装用すると、見え方に違和感が生まれやすくなります。また、強すぎる度数のレンズは頭痛や眼精疲労などの症状を引き起こしたり、視力を低下させたりするおそれもあります。
自身の目に負担をかけないために、自己判断でコンタクトレンズの度数を決定することは避け、まずは眼科を受診するようにしましょう。
一般的に、コンタクトレンズを使っている方は3か月に1度を目安に眼科健診を受けるよう推奨されています。視力が変化している場合でもすぐに気づくことが可能なので、適切な度数のレンズを装用できます。
また、間違った装用などで目にトラブルが起こっていたとしても、早期発見・早期治療が可能になるというメリットもあります。
A.コンタクトレンズの適切な度数の数値(絶対値)が大きいほど、視力は悪い状態です。近視度数も遠視度数も、矯正なしを0として、0から離れるほど矯正力が強くなるので、それだけ矯正力の高いレンズが必要な状態だと言えます。
例えば、-0.75と-1.75との比較では、-1.75の方が矯正力の強い状態なので、視力が悪いと言えます。
コンタクトレンズの度数の数値を「0.4」で割ることで、視力の目安がわかると言われています。ただし正確な視力を求めることはできないため、詳しくは視力検査を受ける必要があります。
目安としてのコンタクトレンズの度数を視力から求める方法や、正確なコンタクトレンズの度数について知る方法を解説しました。
ご紹介した計算式や度数・視力の対応表でわかるのは、あくまで目安です。正しいコンタクトレンズの度数を調べたい方や、コンタクトレンズの装用をしたことがない方は、眼科を受診して専門の検査を受けましょう。
正確なレンズデータがわかったら、処方箋不要のレンズモードでご購入ください。