コンタクトレンズの使用期限とは?

使用期間との違いについても解説!

コンタクトレンズの使用期限とは?使用期間との違いについても解説!

この記事ではコンタクトレンズの「使用期限」について詳しく解説します。食品などでは「消費期限」や「賞味期限」などと呼ばれますが、コンタクトレンズの場合、未開封の商品を使用できる期限のことを「使用期限」と言います。

似た言葉で「使用期間」という言葉もあるので、「使用期限」と「使用期間」の違いについても触れながら、詳しく解説していきます。

コンタクトレンズの
使用期限・使用期間とは?

コンタクトレンズの使用期限について

コンタクトレンズの使用期限とは、未開封の状態で、製品としての安全性・機能性などを保証できる期限のことです。わかりやすくお伝えすると、お弁当やお惣菜の消費期限のようなものです。
消費期限が切れた食品を食べると、お腹が痛くなったり、吐き気を感じたりしてしまう可能性がありますよね?同じように、使用期限が切れたコンタクトレンズを使用すると、さまざまなリスクが生じます。コンタクトレンズを安全に使うためには、使用期限を守ることが重要なのです。

コンタクトレンズの使用期間について

コンタクトレンズの使用期間とは、開封後にコンタクトレンズを使用できる期間のことです。使用期間が終わると新品に交換するため、交換頻度を指しているともいえます。例えば、1DAYタイプ商品の使用期限は1日、2WEEKタイプ商品の使用期間は2週間(14日間)です。1DAYは開封した当日、2WEEKは開封から14日後に捨て、新品と交換します。

ただし、1DAYタイプは使用期間内であっても一度外したら再び装用してはいけません。1DAYという名前ではありますが、1日の間に何度もつけ外しが可能というわけではなく、洗浄やすすぎを行ったとしても、一度外したら再度装用することは危険だとされています。もったいないかもしれませんが、1DAYタイプを外した場合は速やかに捨て、新品を使うようにしましょう。

使用期限と使用期間の違い

使用期限と使用期間はどちらも守る必要がある、とわかりました。では、明確な違いは何でしょうか?

使用期限と使用期間の違いは、「開封の前か後か」の違いです。たとえ使用期限が切れていないとしても、一度開封をすれば使用期間分しか使用できません。逆に、2WEEKタイプを使用中に、使用期限を過ぎてしまったら捨てる必要があります。

目の健康を守るためにも、使用期限と使用期間をどちらもチェックしたうえで装用しましょう。使用期間は、「1DAY」や「2WEEK」のように、コンタクトレンズのタイプでわかります。

使用期限はどこに
記載されている?

使用期間は商品名や商品のタイプを見ればわかりますが、使用期限はどこに記載されているのでしょうか? 使用期限の載っている場所、見方について解説します。

使用期限が記載されている場所

コンタクトレンズの使用期限は、商品の「外箱」か「レンズケースの蓋」に記載されています。自分の使っている商品を、一度確認してみてください。
メーカーによって違いますが、「使用期限」という言葉を使っていることは少ないようです。英語の略語である「EXP」と記載されていたり、砂時計のようなマークで表示されていたりすることが多いようなので、「使用期限が書いていない!」と慌てず、よく確認してみましょう。

使用期限の見方

使用期限をチェックできたら、見方を確認していきます。例として、商品の使用期限が以下のように表記されていたとしましょう。
「EXP:2023-06-15」
このコンタクトレンズの場合、「2023」年の「06」月「15」日が使用期限、ということです。シンプルでわかりやすいですね。

ただし、商品によっては以下のように、日付の記載がない場合があります。
「EXP:2023-06」
このコンタクトレンズの場合は、「2023」年の「06」月が使用期限、ということです。使用期限の翌月、つまり「7月」になったら期限切れとなるので、コンタクトレンズを廃棄します。

使用期限

使用期限切れの
コンタクトレンズを使うリスク

使用期限切れのコンタクトレンズはどういう状態か

コンタクトレンズの使用期限が切れているということは、安全性・機能性などを保証できない劣化した状態、ということです。

例えば、コンタクトレンズを浸す保存液。保存液は、有害な微生物の繁殖を抑える効果があります。しかし、使用期限が切れて機能性を失った保存液の場合、微生物が大量に繁殖している可能性があります。つまり、コンタクトレンズの安全性が失われた状態、ということです。

また、コンタクトレンズで重要なレンズデータの一つとして、「酸素透過率」があります。レンズを通じて、酸素が角膜にどれほど届くのか、という指標のことです。しかし、コンタクトレンズの劣化が進むと、酸素透過率が低くなる可能性があります。どれほど酸素透過率が高い商品でも、使用期限が切れてしまえば、角膜に酸素を届けるという機能性を失う可能性がある、ということです。

期限切れのコンタクトレンズ使用でよくあるトラブル

使用期限が切れ、劣化したコンタクトレンズを使用してしまうと、どのようなトラブルが発生するのでしょうか?

感染症のリスク

まず、微生物が繁殖しやすくなることから、感染症のリスクが高まります。微生物が繁殖していたとしても、目では見ることはできないので、綺麗で安全なコンタクトレンズに思えるかもしれません。しかし、実際にはおびただしい数の微生物が、レンズ表面に付着している可能性もあります。

感染症の中には治療が難しい種類もあるようなので、一見綺麗にみえるコンタクトレンズでも、使用期限が切れたら捨てましょう。

角膜の酸素不足

酸素透過率が低くなってしまうことから、角膜の酸素不足によるトラブルが考えられます。角膜は他の器官と同じく酸素を必要としますが、血管が通っていないため、血液中の赤血球からは酸素を受け取れません。そのため、角膜は空気中の酸素を取り込んだ涙を介して、酸素を利用しています。

つまり、空気と涙の間にあるコンタクトレンズの酸素透過率が低いと、角膜が酸素不足になる可能性があります。酸素不足になった角膜では、水分が溜まってむくんだり、二度と再生しない細胞が死滅したりなどのトラブルが発生します。

コンタクトレンズの酸素透過率が低下しているかどうかは、個人で確認することができません。角膜の健康を保つためにも、使用期限が切れたコンタクトレンズは廃棄してください。

未開封コンタクトレンズの使用期限はどのくらい?

1DAYであれ、2WEEKであれ、使用期限は製造から数年間設けられていることが多いです。そのため、きちんと管理していれば、使用期限を過ぎてしまうことは少ないです。しかし、使用期限ぎりぎりのコンタクトレンズを使用する場合、注意点があります。

使用期限を何度も過ぎてしまう場合は、購入方法を見直した方が良いかもしれません。例えば、セールの時に買いだめをしていませんか?確かに、割引率が高い分お得ですが、捨ててしまうのであれば結局高くついてしまいます。使用期限を過ぎないような適切な量を、必要な時に購入するようにしましょう。

1DAYの使用期限の目安

1DAYタイプの場合は、「未開封なら1日くらい過ぎても大丈夫では?」と思ってしまうかもしれません。しかし、ほんの1日だとしても、記載されている使用期限を必ず守ってください。自己判断で使用してしまうと、どんなトラブルが発生してしまうかわかりません。もったいないかもしれませんが、目の健康を守るために廃棄しましょう。

2WEEKの使用期限の目安

2WEEKタイプの場合は、装用している2週間の間に使用期限が切れてしまう、ということが考えられます。このような場合も、装用を続けるのは危険です。記載されている使用期限に合わせ、廃棄するようにしましょう。

目の健康のためにも使用期限は厳守!

コンタクトレンズの使用期限を守ることは、目の健康を守ることにも繋がります。使用期限を確認し、正しく安全に装用しましょう。
万が一使用期限を過ぎてしまった場合は、速やかに廃棄してください。ただし、自治体によって処分方法が異なります。お住まいの地域の捨て方を確認し、決められた方法で処分しましょう。

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