対処法も解説!
コンタクトレンズが
ぼやける・霞む・曇るのはなぜ?
コンタクトレンズ装用中の「かすみ」や「ぼやけ」は、視界がはっきり見えなくなってしまうために、快適に過ごすことができなくなってしまいますよね。しかし、かすみやぼやけは、意識すれば改善することができます。では、「かすみ」や「ぼやけ」が出る原因やその対処法について解説していきましょう。
コンタクトレンズの
かすみ・ぼやけの原因は?
目のピントが合わずにブレたり、視界が鮮明でなかったりすることを、「かすみ」や「ぼやけ」といいます。かすみやぼやけが発生してしまう原因としては、主に以下の5種類が考えられます。
汚れの付着
コンタクトレンズの表面に汚れが溜まると、レンズ自体が曇ってしまい、かすんだりぼやけたりします。
レンズに付着する汚れは、生活をしている環境に関わる外部由来のものと、体内から生じる内部由来のものに分かれます。
外部由来の汚れの例としては、ハウスダストやタバコの煙などが考えられます。一方、内部由来の汚れとして代表的なのは、目の代謝で生じる分泌物に含まれる脂質やタンパク質など。生活環境や目の状態を確認することで、汚れの原因を確認することができるでしょう。
こうした汚れは、装用前に手を清潔にしなかったり、レンズのケアを怠ったりしていると、汚れが溜まりやすいです。
花粉やゴミの付着
汚れ以外にも、花粉や細かいゴミの付着によって、かすんだりぼやけたりすることがあります。視認できないほどの小さなサイズでも、曇りの原因となる事があるのです。
また、アレルギー症状が発生すると、過剰な目やにや涙が生じることがあります。結果、脂質やタンパク質などの汚れが付着し、視界がかすんでしまうことも。つまり、花粉やゴミのアレルギー反応は、外部からも内部からも汚れを溜めてしまうのです。
化粧品の付着
化粧品が付着すると、コンタクトレンズはぼやけてしまいます。特に、まつ毛やまぶたにメイクするアイシャドウやアイライナー、マスカラなどは要注意。時間の経過やまばたきによってメイクが崩れ、レンズに付着してしまいます。
また、コンタクトレンズを装用する前に、ハンドクリームやクレンジング剤、ウォータープルーフの化粧品などを使用すると、手に残りやすいです。しっかり石鹸で洗ったつもりでも、落ち切らず手に残留しがち。化粧汚れが指に付着していると気づかないまま、コンタクトレンズを扱って曇らせてしまいます。
目のトラブル
疲労が溜まっていたり、病気だったりなど、目に何らかのトラブルが発生すると視界がかすむことがあります。ピントの調節機能の低下や、角膜・水晶体などの異常が原因です。
コンタクトレンズを入れるときだけでなく、装用前や外した後にも違和感がある場合、目に何らかの問題が起きている可能性が高いです。また、視界のかすみだけでなく、痛みやかゆみ、目やに、充血などの症状が発生している場合にも、目のトラブルを疑ってください。
目の乾燥
角膜を覆う涙が減少して乾燥してしまうと、目の表面のなめらかさが失われてしまい、視界がかすみやすくなります。
コンタクトレンズの装用時は、つけていない時と比べて乾燥しやすいといわれています。蒸発した水分を補填するために、コンタクトレンズは涙を吸ってしまうからです。そのため、普段は乾燥に悩まない方でも、装用後に目が乾燥してかすんでしまうことがあります。
また、仕事や趣味でパソコンを長時間使う方は、目の乾燥が進んでいる可能性があります。長時間のパソコン使用は、普段よりもまばたきの回数が減るので、涙の減少や質の低下を引き起こすからです。また、目に溜まった疲労も原因となるようです。
裏表が間違っている
そもそも、コンタクトレンズの裏表を間違えていて、正しく装用できていないという可能性があります。裏返った状態では、目の表面のカーブに沿ってフィットしないので、矯正が上手くいかずにかすんでしまいます。
裏表を間違えてしまうと、目がぼやけるだけでなくごろごろ感が生じたり、角膜を傷つけたりする場合もあります。
コンタクトレンズのかすみ・
ぼやけの対策
BCの合わないレンズをつけると、さまざまな症状に繋がります。BCがきついとき・ゆるいときに分けて、それぞれの症状をお伝えします。
コンタクトレンズ装着と化粧の順番
化粧品の付着が原因であれば、コンタクトレンズの装用とメイクの順番を見直してください。基本は、化粧の前に清潔な指でコンタクトレンズを入れ、装用が終わってからメイクをします。化粧をしてから入れてしまうと、指に残った化粧汚れが付着してしまうからです。メイクを落とす際も、コンタクトレンズを外すのが先。
化粧をする際も落とす際も、「コンタクトレンズが先」と覚えましょう。
また、目元の化粧に注意してください。まつ毛の根元やまぶたの内側にメイクをすると、コンタクトレンズに付着する可能性が高まります。目に近すぎる化粧はできるだけ避け、汚れがついてしまわないよう心がけましょう。
乾燥対策
目の乾燥が原因でかすむ場合、うるおいの補充・維持をします。
目薬をさす
目の乾燥を感じたら、目薬やコンタクト装着液を用いて水分を補充しましょう。目薬などがない場合、まばたきをゆっくり何度かすれば、涙の分泌を促すことができます。目薬や瞬きによって目がうるおいますが、あくまで一時的です。すぐに乾燥してしまわないように、水分を維持しなければいけません。
周りの環境を整える
水分を維持するためには、環境を見直しましょう。例えば、普段デスクワークで使うパソコンが、目の高さよりも上に位置していませんか?上を見るようにすると、目は普段よりも大きく開かれるため、空気に触れる涙の表面積が増えて蒸発しやすくなります。視線が下になるよう、パソコンや椅子の高さを調節しましょう。
また、エアコンや扇風機の風も乾燥の原因です。席や家電の位置を見直し、直接風が当たるような環境を避けてください。
レンズケアの徹底
定期交換タイプのレンズが汚れてかすむ場合は、普段のレンズケアを徹底しましょう。
しっかりと汚れを落とすためには、指で洗うことが重要です。洗浄液を使って、コンタクトレンズの両面を指でやさしくこすり、汚れを落としましょう。また、溜まった汚れは目の痛みや充血などの諸症状にも繋がる可能性があります。快適な視界と目の健康のために、レンズケアの方法を見直してみてください。
定期検診
眼科の定期検診を受ければ、目のかすみ・ぼやけを防ぐ効果が期待できます。定期検診で目の確認してもらうことで、レンズケアができているかチェックしたり、病気の早期発見をしたりできるからです。
定期検診を受けていても、急に目が見えづらくなった方や、かすみ以外の症状がある方は、すぐに眼科にご相談ください。目に何らかのトラブルが発生している可能性が高いです。病気やアレルギーではなかったとしても、眼科医が一緒に原因を特定してくれるので、安心のためにも受診しましょう。
【悩み別】かすみ・ぼやけ対策に
おすすめのコンタクトレンズ
乾燥が原因の方
乾燥しにくいレンズの特長
BCの数値は、大きくなるほどカーブが緩やかになり、逆に小さくなるほどカーブがきつくなります。
使い捨てタイプの場合、BCは8.3~9.0mm程度の商品がほとんど。幅広いBCから選べるので、自分に合ったベースカーブのコンタクトレンズを選ぶことで、目へのフィット感を高めることができます。
おすすめの低含水コンタクトレンズ
低含水コンタクトレンズの例としては、含水率が33%であるアルコンの「デイリーズ トータルワン」という商品があります。含水率が低いだけでなく、涙の蒸発を防ぐサポートをするアルコン独自の技術「スマーティアーズテクノロジー」が使われているので、長時間つけていてもうるおいを保ちます。そのため、乾燥が原因で目がかすんでしまう人にもぴったり。乾燥を原因としたかすみ・ぼやけにお困りの方は、低含水コンタクトレンズを試してみてはいかがでしょうか?
レンズモードではその他にも低含水コンタクトを取り揃えています。詳しくは「ドライアイにおすすめの目に優しいコンタクトレンズ低含水ランキング」の特集でまとめていますので、気になる方はチェックしてみてください。
花粉や化粧汚れが原因の方
汚れがつきにくいレンズの特長
かすみやぼやけの原因が汚れの場合、原因となる汚れが付きにくいコンタクトレンズを探してみてください。
中でも、マイナスイオンを帯びていない「非イオン性」のコンタクトレンズがおすすめです。プラスイオンを帯びたタンパク質や花粉などの汚れを引き寄せづらい、という特徴があるからです。
コンタクトレンズの中でも、「グループⅠ」と「グループⅡ」が非イオン性なので、パッケージに記載されたグループをご確認ください。
汚れがつきにくいおすすめのコンタクトレンズ
非イオン性のコンタクトレンズでおすすめなのは、ジョンソンエンドジョンソンの「ワンデー アキュビュー オアシス」。従来よりも進化した光学性能による鮮明な視界が、汚れを引き寄せずにキープします。また、ワンデータイプのため、毎日衛生的に使用することができます。
裏表を間違えてしまう方
コンタクトレンズを裏返ったまま装用してしまう方は、裏表が分かりやすい商品をお選びください。
商品によっては、裏表を判別するために、数字やマークがレンズ表面に記されています。そのため、一目見るだけで裏返っていないかどうか、チェックすることができます。
例えば、「シード1dayPureうるおいプラス」は、レンズ表面の二か所に印字されています。「商品ごとの英数字」と「Pureのマーク」が記載されているので、裏表を簡単に確認することが可能です。
お使いになっているコンタクトレンズも印字されている可能性があるので、一度表面をよく見てみてくださいね。
アイトラブルは他にも色々…
今回は、かすみやぼやけといったトラブルを中心に解説してきましたが、コンタクトレンズ装用中に起こりうるトラブルは、それだけではありません。例えば、「目がゴロゴロとする」「レンズが目の奥に入ってしまった」「レンズをつけたまま寝てしまった」など、様々です。こういったトラブルは、かすみやぼやけ同様、原因に合わせた対処をする必要があるのです。起こりうるトラブルの詳しい原因と対処法は以下の記事で紹介しています。こちらも合わせてご覧ください。